米Googleと米Intelは現地時間2016年11月17日、企業のクラウド移行促進に関する戦略的提携を発表した。

 両社はこれまでもデータセンター向けプロセッサ技術で協力してきたが、その関係を拡大し、企業がレガシーインフラからオープンで安全なクラウド環境に移行するのを支援する。

 具体的には、Googleがオープンソースソフトウエア(OSS)として公開したコンテナ管理ソフトウエア「Kubernetes」をIntelアーキテクチャに最適化し、パフォーマンスの最大化、インフラ管理の強化、企業向けセキュリティの向上を実現できるようにする。両社のエンジニアはすでにコード最適化を進めており、仮想ネットワークパフォーマンスや共有リソースの優先順位付けといったワークロード能力の向上も図る。

 また、Google発の機械学習OSS「TensorFlow」をIntelアーキテクチャに最適化し、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)やリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)など幅広いモデルにわたる人工知能(AI)ソフトウエアの開発を促進する。2017年第1四半期までに初期段階の最適化を完了する見込み。

 さらに、Googleのクラウドサービス「Google Cloud Platform(GCP)」とIntelのIoT(インターネット・オブ・シングズ)エッジデバイスを安全に接続するプラットフォームの構築、IntelハードウエアとGCPインフラのセキュリティ統合の強化などに共同で取り組む。また、クラウド移行を管理するIT担当者向けの技術学習およびマーケット開発ツールを共同作成する。

[発表資料(Googleの公式ブログ)]
[発表資料(Intelの公式ブログ)]