テラスカイは2016年11月17日、同社が「ソーシャルウエア」と呼ぶ次世代型のグループウエア製品「mitoco(ミトコ)」を、SOMPOホールディングスグループのシステム子会社であるSOMPOシステムズに導入すると発表した。SOMPOシステムズでは2017年4月に利用を開始。約1万5000人の全社員が利用するコミュニケーション基盤として活用していく。
SOMPOシステムズでは、主なコミュニケーション基盤として既に、グループウエアの「ノーツ」、企業向けチャットアプリの「Works Mobile」、セールスフォース・ドットコムのアプリケーション開発基盤「App Cloud」などを導入済みで、用途に応じて使い分けている。
例えばノーツでは、ワークフロー機能を使ってシステム開発工程の承認プロセスを回したり、掲示板機能を使って開発プロジェクトのメンバーや取引先と情報を共有したりしている。開発・運用の現場でトラブルが発生したときに備えて、Works Mobileを緊急時の連絡手段として活用している。App Cloudでは、開発実績や開発案件などを管理する業務アプリを構築・運用している。
コミュニケーションの手段が複数のツールに分かれていたため、意思決定や情報共有にロスや遅延が発生し、蓄積した情報も十分に活用できていないという実態があった。「mitocoを導入することでコミュニケーションの手段を1つに統合し、意思決定の迅速化や情報資産の活用を図る。さらに、生産性の向上やワークライフバランスの推進を実現させたい」。SOMPOシステムズの小澤淳取締役専務執行役員は、mitoco導入の狙いを、こう説明する(写真1)。
mitocoは、テラスカイが2016年7月に提供を開始したグループウエア製品。「グループを超えたソーシャルの規模で利用することを想定して開発した」と、同社の佐藤秀哉代表取締役社長は話す(写真2)。一般的なグループウエアとしての機能を持つ一方で、「スマートデバイスで利用できる」「社外のパートナーを招待できる」「IoT(モノのインターネット)センサーと連携できる」といった機能を持つことが特徴になっている。
IoTセンサーとの連携では、専用の人感センサーを会議室のドア部分に取り付けておくことで、会議室の利用状況をリアルタイムにmitocoの画面上で確認できるようになる(写真3)。SOMPOシステムズも、この人感センサーを導入する予定。人感センサーを使って「mitoco上で予約済みだが実際には利用されていない会議室」を検知し、登録済みの予約を自動的にキャンセルして稼働率を高めるようにする。