EMCジャパンは2016年11月16日、米デル・テクノロジーズが10月に開催した「Dell EMC World 2016」で発表したストレージ製品群の新モデルの一部について、国内で発表した。これらの新モデルは、米デル・テクノロジーズのPCサーバー機「PowerEdge」の採用によって製品価格を下げたり、フラッシュドライブの採用によって性能を高めたりしている。
ハイパーコンバージドシステムの「Dell EMC VxRail」と「Dell EMC VxRack」、データバックアップ用途のNAS装置「Dell EMC Data Domain」、ハイエンドストレージの「Dell EMC VMAX」、の三つのジャンルそれぞれについて新モデルを投入する。出荷時期は、Data DomainとVMAXが11月16日、VxRailとVxRackは第4四半期。
HCIはPowerEdge採用で低価格化
VxRailとVxRackはいずれも、仮想サーバーを運用するための基盤サーバーであり、サーバー仮想化ソフトと分散ストレージソフトで構成したハイパーコンバージドシステムである(関連記事:EMCが中小規模のハイパーコンバージド新製品、ハード仕様を指定可能)。サーバー(ノード)の台数を増やすスケールアウトによって、仮想サーバーの収容台数を増やすことができる。VxRailはラックマウント型のアプライアンス機器で、VxRackはラック型のシステム製品である。
VxRailは今回、PCサーバー機としてPowerEdgeを採用した新モデルを用意した。既存モデル「Gシリーズ」は2Uラックマウント型のきょう体に4ノードを搭載しており、最小構成が4ノードだった。一方、新モデルは最小3ノードから構成できる。これにより、最小構成時の価格(税別、以下同)は25%下がり、3ノード時に500万円で買えるようになった。
VxRailの新モデルは、価格を抑えたエントリー製品の「Eシリーズ」、VDI(デスクトップ仮想化)やGPUアプリケーションに向いた「Vシリーズ」、CPU性能を高めた「Pシリーズ」、ストレージ容量を高めた「Sシリーズ」の4種類で構成する。いずれもPCサーバーとしてPowerEdgeを使う。
VxRackも今回、PCサーバーとしてPowerEdgeを組み合わせられるようにした。VxRack System 1000にPowerEdgeを採用した場合、これまでと同じ価格で、ストレージ容量が2.5倍、CPU性能が40%高くなったという。