韓国Samsung Electronicsは次期スマートフォン「Galaxy S8」に人工知能(AI)ベースのデジタルアシスタントを搭載する計画だと、英Reutersの記事を引用するかたちで複数の米メディア(ForbesThe Vergeなど)が報じた。

 Reutersによると、Samsungは現地時間2016年11月6日にGalaxy S8の一部機能について明らかにした。先月買収を発表した米Viv Labs(関連記事)のAIプラットフォーム「Viv」を組み込むという。Viv Labsは、米Appleのパーソナルアシスタント「Siri」の開発メンバーらが2012年に立ち上げた。Vivプラットフォームはオープンであることが特徴で、サードパーティーの開発者はアプリケーションやサービスに自然言語ベースのインターフェイスを統合したり、対話形式のデジタルアシスタントを構築したりできる

 Samsungは、Galaxy S8のAIアシスタントを通じてどのようなサービスを利用できるか詳しい説明をしなかったが、Rhee Injong執行副社長は「Samsung自身が何もしなくても、より多くのサービスが追加されるにつれ、AIアシスタントはより賢くなり、さらに新たな機能をエンドユーザーに提供していける」と述べた。

 Galaxy S8は2017年前半にリリースされると見られている。またSamsungは、家電やウエアラブル端末にも音声アシスタント機能を展開したい考えという。

 Samsungは、Galaxy S8によって、「Galaxy Note7」のリコール問題で打撃を受けた業績の回復を狙っている。Galaxy Note7リコールで同社は向こう3四半期に54億ドルの損失を被るとの推計もある。