米IBMは現地時間2016年11月1日、同社のコグニティブコンピューティング技術「Watson」を活用したレコメンデーションプラットフォーム「Expert Personal Shopper(XPS)」を買収したと発表した。買収額などの詳細は明らかにしていない。

 XPSは米Fluidが開発した対話型ショッピングアシスタントで、自然言語処理技術によりユーザーと会話形式でやりとりしながら、ユーザーの好みや目的に合った商品を見つけて提示する。企業のWebサイトやオンラインストア、モバイルアプリケーション、ソーシャルメディアなどに統合でき、アウトドア用品の米The North Faceやフラワーギフトの米1-800-FlowersなどがXPSを採用している。

 IBMは、XPS事業の一部主要メンバーとXPSソリューションをInteractive Experience(iX)部門に統合する。XPSを小売り販売事業者向けソリューションに組み込み、オンライン商品検索をよりシンプルかつスマートで、パーソナル化したものにしたいとしている。

 また、小売り販売だけでなく、様々な業界におけるブランドのデジタル資産を対象にしたXPS利用も考えており、商品販売や顧客関係構築を手がけるあらゆる規模の企業を支援するSaaSサービスの強化を図る。

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