ヤフーは2016年11月1日、2016年4月~9月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比64.6%増の4095億9500万円、営業利益は同33.9%減の1003億8500万円で増収減益だった。

 減益の主な理由は、前年同期の「再測定益」の反動。前期にアスクルを連結子会社化したとき、保有していた株式価格を再測定したところ596億円の営業利益が出ていた。「再測定益の影響を除けば、営業利益は前年同期比8.8%増だ」と宮坂学代表取締役社長(写真)は説明した。

写真●ヤフーの宮坂学代表取締役社長
写真●ヤフーの宮坂学代表取締役社長
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 増収の要因は、アスクルの連結子会社化が売り上げに寄与したことと、ディスプレー広告事業が好調だったことである。「第2四半期としては20期連続の増収を達成した」(宮坂代表取締役社長)。

 決算と同時に、今後の事業施策についても発表した。中核に据えるのは「サービス間の相互送客の強化」。「月間3600万人を超えるYahoo! JAPAN IDのアクティブユーザーに対し、Yahoo!ショッピングやASKULなどのEC事業、Yahoo!カードなどの金融事業の顧客になっていただけるような施策を打ち出していく。適切な施策を企画するために、日々蓄積される顧客ビッグデータを活用する」と宮坂代表取締役社長は語った。