米通信サービスのCenturyLinkとLevel 3 Communicationsは現地時間2016年10月31日、CenturyLinkがLevel 3を買収することで最終合意したと発表した。買収額は1株当たり66.50ドルで、2017年第3四半期末までの手続き完了を目指す。

 米メディアの報道(米Bloomberg)によると、負債を除いた買収総額は約240億ドルで、両社は2カ月前から交渉を進めていた。統合が完了すれば、法人向け通信サービスで米AT&Tの強敵となる。

 Level 3の株主は、Level 3株式1株につき現金26.50ドルとCenturyLink株式1.4286株を受け取る。CenturyLinkはLevel 3の負債も引き受け、取引総額は約340億ドルにのぼる見込み。両社の取締役会はすでに同買収について承認している。

 1株66.50ドルという金額は、当取引の噂が報じられる前日の10月26日の終値である46.92ドルより約42%高い。

 CenturyLinkは、家庭向けインターネットサービスと企業向けクラウドおよびマネージドサービスを提供しており、25万マイルの米国内ファイバーネットワークと30万マイルの国際ネットワークを擁している。法人向けネットワークサービスを手がけるLevel 3の買収によって、さらに20万マイルのファイバーネットワークを獲得する。

 統合後の新企業は、世界60カ国以上に拠点を持ち、グローバル企業により広範なサービスを提供できる。総収入の76%を法人向けサービスが占めることになる。また、小規模事業および消費者向けブロードバンドインフラへの投資も強化する。

 現CenturyLink最高経営責任者(CEO)兼社長のGlen Post氏が統合後もCEO兼社長職を継続し、現Level 3執行副社長兼最高財務責任者(CFO)のSunit Patel氏が統合後のCFOを務める。

[発表資料(CenturyLink)]
[発表資料(Level 3)]