日立製作所は2016年10月31日、携帯電話で通話しながらATM(現金自動預け払い機)を操作できないようにすることによって振り込め詐欺を防止するシステムを常陽銀行に導入すると発表した。2017年2月から、ATMだけを設置しているATM店舗で、数十台のATMを対象に運用を開始する。

携帯電話の電波を検知してATMでの振り込め詐欺被害を抑制するシステムの概要
携帯電話の電波を検知してATMでの振り込め詐欺被害を抑制するシステムの概要
(出所:日立製作所)
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 携帯電話の電波を検知するセンサーをATMの近くに設置することによって、通話しながらATMを操作しているかどうかを調べる。通話中の操作を検知すると、取引を中止する旨の警告画面を表示し、取引を強制的に中断・終了する。1台のセンサーで2台のATMをまかなう予定である。

 本システムは、日立製作所のほか、日立システムズと日立オムロンターミナルソリューションズの協力の下で導入する。なお、日立製作所は携帯電話の通話を検知して振り込め詐欺を防止するシステムを、2009年に伊予銀行に導入した実績がある。