SCSKは2016年10月28日、2016年4月~9月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比1.7%増の1574億1200万円、営業利益が同5.7%増の147億2300万円と、増収増益だった。取締役専務執行役員の福永哲弥CFO(最高財務責任者)は「円高の影響が少なく、予想より営業利益が伸びた」と話した。

 売上高成長率は2015年2015年4月~9月期の8.6%に比べると6.9ポイント下がった。福永CFOは「ビジネスモデル転換に注力した分、売上高の伸びが少なかった」と話した。同社は2015年4月に発表した中期経営計画で、従量課金方式の事業をはじめとする「サービス提供型ビジネスへのシフト」を掲げている。その土台を固めるため、新たなクラウドサービスなどの開発を進めている影響だという。

 「システム開発」区分の売上高は前年同期比4.5%増の619億5700万円、「保守運用・サービス」区分の売上高は同6.3%増で617億7600万円だった。金融事業者、流通事業者のIT投資が堅調だった。

 「システム販売」区分の売上高は、大型案件の反動で同10.4%減の321億3800万円だった。反動要因の「大型案件は利益率が低かった」(福永CFO)ため、営業利益に影響は少ないという。「プリペイドカード」区分の売上高は前年同期と変わらず15億3900億円だった。

 福永CFOは「業務システムの整備が一巡し、戦略目的のIT投資が増えてきている」と話した。