野村総合研究所(NRI)は2016年10月27日、2016年4~9月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比4.3%減の2031億円、営業利益は前年同期比6.8%減の263億円で減収減益となった。大手証券業向けのソフトウエア販売が前年同期に比べて減少した。このほか、子会社のだいこう証券ビジネスが同社の事業構造改革費用として計上した特別損失が、NRIの連結決算では営業費用として響いた。

 「国内のIT投資は堅調だ。バックオフィス系の投資に限らず、新サービスにつながるような投資も増え始めた」。野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション、総務、業務、調達管理、経理財務担当の横山賢次 常務執行役員は見通しを話す。

 連結売上高の約6割を占める「金融ITソリューション」セグメントは、証券向けや保険業向けが伸び悩み、減収減益となった。2016年4~9月期の売上高は前年同期比7.0%減の1203億円、営業利益は前年同期比21.0%減の117億円である。

 2017年3月期通期の連結業績予想は下方修正。データセンター事業の一部資産の効率化を検討しており、2016年10月~2017年3月期に特別損失を計上する見込みだという。2016年4月27日の前回発表から、売上高は100億円下方修正して4250億円。営業利益は30億円下方修正し、590億円とした。