米Alphabet傘下で光ファイバー網を使ったインターネット接続サービス「Google Fiber」を手がけるGoogle Accessは現地時間2016年10月25日、Google Fiberの一部プロジェクト中断と幹部の辞任を明らかにした。

 最大1Gビット/秒(bps)の高速通信を提供するGoogle Fiberは、2012年にカンザスシティー(カンザス州およびミズーリ州)からスタートし(関連記事:Google、最大1GbpsのFTTHサービス「Google Fiber」を提供開始)、その後、テキサス州オースチン、ユタ州プロボ、ジョージア州アトランタ、ノースカロライナ州シャーロットなどにサービスを拡大してきた。

 Alphabet上級副社長でGoogle Access最高経営責任者(CEO)のCraig Barratt氏は、「加入者ベースと収入は急速に増加している」と成長を強調しながらも、「超高速インターネットを提供するリーダーであり続けるために、戦略の変更が必要になった」と説明。

 サービス提供を見込んでいた都市のほとんどでプロジェクトを一旦中止する。見込み都市にはテキサス州ダラス、フロリダ州ジャクソンビルとタンパ、カリフォルニア州ロサンジェルスとサンノゼ、オクラホマ州オクラホマシティ、アリゾナ州フェニックス、オレゴン州ポートランドが含まれていた。

 マサチューセッツ州ボストン、イリノイ州シカゴ、フロリダ州マイアミ、カリフォルニア州オークランド、サンディエゴ、サンフランシスコでは、今年買収した米Webpassの高速インターネットサービスを提供する。

 なお、すでにサービスを提供している都市と、サービス提供の準備に着手している都市ではこれまでどおり、運営および計画を続行する。

 またBarratt氏はCEO職を退く意向も明らかにした。AlphabetのCEOであるLarry Page氏の要望に応えて、アドバイザーとして残るという。

 Google Fiberの拡大プロジェクト中断にともない、9%の人員削減が行われる見通しだと、米Ars Technicaは報じている。

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