富士通は2016年10月25日、汐留本社で新製品発表会を開催し、NTTドコモが発表した「arrows NX F-01」など、冬春モデルのスマートフォンや携帯電話の詳細を説明した。

スマホで培ったコア技術を異業種やサービスに

 発表会には、富士通コネクテッドテクノロジーズ代表取締役社長の高田克美氏が登壇。2016年2月に富士通から分社化した同社について、「これまで携帯電話の開発で培ってきたコア技術を、端末のみならずサービスを含めて広く展開していく」と改めて事業方針を示した(写真1)。

写真1●富士通コネクテッドテクノロジーズ代表取締役社長の高田克美氏
写真1●富士通コネクテッドテクノロジーズ代表取締役社長の高田克美氏
(撮影:山口 健太、以下同じ)
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 具体的には、「スマホは成熟期を迎えている。今後はモノからコトへ、さまざまなサービスや社会の課題解決をもたらすソリューションにビジネスチャンスを広げたい」(高田氏)と話した。同社のコア技術としては、「ワイヤレスやセンシング、生体認証などの技術は、スマホ以外にもシニア向けコミュニティや健康支援、翻訳やカラオケなどの用途の業務端末に活用できる。ロボットやデジタルオーディオスマホも技術の出口になる分野だ」(高田氏)と語った(写真2)。

写真2●富士通のスマホ技術を他の分野にも応用
写真2●富士通のスマホ技術を他の分野にも応用
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 サービスについては、シニア向けSNS「らくらくコミュニティ」を紹介し、登録者は80万人以上で、2016年度末には100万人に達するとの見通しを示した。「ドコモのらくらくシリーズ向けに、24時間体制の監視で守ってきた。今後は高品質なコンテンツを充実させ、ステップアップしていく」(高田氏)との方針を示した。

 2016年冬春モデルの新端末としては、NTTドコモから発表された「arrows NX F-01J」「らくらくホン」「らくらくスマートフォン4」「キッズケータイ」に加え、企業向けスマホ「ARROWS M357」の、合計5機種を挙げた。