NTTデータはオープンイノベーションの取り組みを強化する。優れた技術を持つ海外のベンチャー企業を発掘し、そのベンチャー企業とNTTデータのサービス・製品を組み合わせて新ビジネスの創出を狙う。

 海外の優れたベンチャー企業を発掘するため、NTTデータとの協業アイデアを募るコンテストを世界9カ国10都市で開催する。対象は世界のベンチャー企業。2016年10月26日から応募を受け付ける。「コンテストを通じて、世界最先端の技術やビジネスモデルを持つベンチャー企業と新しいビジネスを創出したい」(NTTデータ広報)。

 コンテストの開催地は、東京、米サンフランシスコ、英ロンドン、イスラエルのテルアビブ、カナダのトロント、スペインのマドリード、バルセロナ、シンガポール、中国の北京、ブラジルのサンパウロ。2016年末から2017年2月にかけて、NTTデータの現地法人が各地のベンチャー支援企業と共同で書類審査や現地での予選会を実施。各予選会の優勝者を2017年3月に東京で開催する決勝大会に集めて審査し、最優秀賞を選出する。

 最優秀賞のアイデアに対しては、NTTデータがコンサルティングチームを組織し、ビジネス化に向けて3カ月間サポートする。NTTデータの既存顧客に対するヒアリングやディスカッションの場も設ける。

 募集テーマは各国の現地法人が決める。例えば東京では、「NTTデータの標準バンキング・アプリケーション『BeSTA(ベスタ)』およびその周辺ビジネスに関する協業」「IoTクラウド『ANYSENSE』を利用した、サービスの高度化に関する提案」といったテーマを設定した。

 コンテストの名称は「豊洲の港から presents オープンイノベーションビジネスコンテスト」。今回で5回目だが、海外のベンチャー企業まで対象としたのは今回が初めて。前4回は国内のベンチャー企業が対象だった。NTTデータは、このコンテストで過去に最優秀賞などを受賞したマネーフォワード、freee、Sassorといったベンチャー企業と既に協業ビジネスを開始している。