アシストは2016年10月25日、データ分析の前処理を支援するシステム「Paxata(パクサタ)」の販売開始を発表した。Paxataは、企業が蓄積した“生データ”を収集、結合、変換、整形し、分析できる状態に整える作業を支援する。米国のベンチャー企業であるPaxata社が開発した。価格は960万円から(サポートの年間サブスクリプションを含む、税抜き)。2018年3月末までに30社の導入を目指す。

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 アシストは、ユーザー部門の社員が自らデータを収集して分析する「セルフサービスBI」を実践する企業向けに、Paxataを販売していく考え。セルフサービスBIを実践するには、社員が自ら社内外にあるデータを収集し、それらを結合したり変換したりして、1つのテーブルに整形する「前処理」が欠かせない。ところが、「分析に要する時間のうち、前処理だけで70%から80%もの手間がかかっていると言われている」と、アシストの大塚辰男代表取締役社長は説明する。

 アシストは早くからセルフサービスBIを実践するBIツールの販売に注力してきた。同社は現在、6700社の顧客企業を抱えるが、そのうち3200社がBIツールに関連した顧客企業だという。同社がPaxataの販売を決めたのも、こうした既存の顧客から、「前処理の手間を省き、もっと分析作業に集中できるようにしたいという要望が多く寄せられていた」(大塚社長)ことが、背景にある。

アシストの大塚辰男代表取締役社長
アシストの大塚辰男代表取締役社長
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