米Gartnerが現地時間2016年10月19日に公表したリポートによると、同年の世界IT支出額は前年実績をやや下回るものの、2017年は前年比で2.9%増え、3兆4860億ドル(約360兆9753億円)へと回復する見通し。

 Gartnerは先に公表したリポートで、2016年のIT支出額が前年比横ばいの3兆4124億ドルになると推計していたが、その後決定した英国のEU離脱(ブレグジット)の影響を考慮し、予測値を同0.3%減の3兆3870億ドルに下方修正した。

 一方で世界のIT市場にとって明るい材料は「ソフトウエア」と「ITサービス」という。同社が推計する2016年のソフトウエアへの支出額は前年比6.0%増の3330億ドル。2017年にはこれが同7.2%増の3570億ドルに達すると同社は見ている。また2016年におけるITサービスへの支出額は同3.9%増の9000億ドルで、2017年は同4.8%増の9430億ドルになるとしている。

 これに対し最も規模が大きい「通信サービス」の2016年における支出額は前年比1.1%減の1兆3840億ドルとなる見通し。「デバイス」も同7.5%減少し、5970億ドルになるという。ただしいずれも2017年にはそれぞれ同1.9%増、同0.4%増に回復する見込み。このほか、「データセンターシステム」への支出額は2016年が同1.3%増の1730億ドル、2017年は同2.0%増の1770億ドルになると見ている。

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