東京ビッグサイトで2016年10月19日から21日まで開催されている「ITpro EXPO 2016」で、超高速開発コミュニティは各種の開発効率化ツールを出展した。超高速開発コミュニティは、情報システムやソフトウエアの開発効率化を目指して、ソフトウエア開発の自動化ツールを提供するIT企業が集まって2013年に設立した組織。従来の労働集約的な業務を見直し、業界全体の競争力向上を狙う。ブースではコミュニティに加入する14社が、業務システムの開発システムやエクセル自動化ツールなどを展示した。

超高速開発コミュニティの出展ブースの様子
超高速開発コミュニティの出展ブースの様子
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 日本のIT業界は、世界の中でも生産性が高くない現状があるという。同コミュニティ会長の関隆明氏は、「近年は業界内でも、『世界に遅れを取ってしまう』という危機意識が高まっている。我々のような取り組みは、今後増えてくるだろう」と語る。今は基幹系システムの開発効率化が中心だが、今後はIoT(インターネット・オブ・シングス)など組み込み系の効率化も重要なテーマになると同氏は見る。

 同コミュニティ幹事の贄良則氏は、「将来、システム構築にプログラムを書かずに、ツールを使って開発をパターン化するのが当たり前になるだろう。開発の効率化がより認知されれば、市場も拡大するだろう」と述べる。

 同コミュニティーは、ツールのユーザー企業約80社を含めて、ツールベンダーなど約200社が加入する。ツール導入事例や技術の発表会などを定期的に開催している。