セゾン情報システムズは、2016年10月19日から21日まで東京ビッグサイトで開催されている企業向けITソリューションの総合展示会「ITpro EXPO 2016」で、IoT(Internt of Things)向けソフト「HULFT IoT」を展示・デモしている。HULFT IoTの特徴は、従来から企業システムで多く採用されているファイル転送ソフト「HULFT」をベースにしていること。HULFT IoTは2016年9月に提供を始めた。

会場の気温や湿度をリアルタイムで取得する「HULFT IoT」のデモ
会場の気温や湿度をリアルタイムで取得する「HULFT IoT」のデモ
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 「23年のHULFTの経験から誕生したソフト。従来からのHULFTとも連携して利用できるため、信頼性が高く、ミッションクリティカルなIoTシステムを構築する際に向いている」とセゾン情報システムズ HULFT事業部マーケティング部の堀野史郎部長は話す。IoTの中でも個人情報や金銭情報を扱うシステムなどへの適用を想定している。

 HULFT IoTはゲートウエイ装置にインストールする「HULFT IoT Agent」と、サーバー側でAgentの管理などの設定をする「HULFT IoT Manager」の二つのソフトで構成する。センサーからゲートウエイ装置にBluetoothなどを経由してデータを収集し、一定量のデータが蓄積されたらAgentがファイル転送技術を利用してサーバーに送信する。

 Agentは10MB程度で、既に複数のゲートウエイ装置がHULFT IoTをサポートしている。販売の最小単位は接続Agent数が100個で、月額10万円から。利用期間は1カ月単位となっている。

 展示会場では机上に設置したセンサーからゲートウエイ装置を介してリアルタイムに気温や湿度などの情報を取得するデモを実施している。「HULFTというとバッチ処理向けと思われがちだが、リアルタイム処理も可能だという点をアピールしていきたい」(堀野部長)としている。