Skyは、2016年10月19日から10月21日にかけて東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2016」において、情報漏えい対策に注力したクライアント管理ソフト「SKYSEA Client View」を展示している。展示では、現行バージョン「Ver.11.2」で強化したサイバー攻撃対策機能にフォーカスしている。

現行版で強化したサイバー攻撃対策の展示が目立っている
現行版で強化したサイバー攻撃対策の展示が目立っている
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 SKYSEA Client Viewは、2007年に初期版を出荷してから10年目に当たる統合クライアント管理ソフト。資産管理とソフト配布というクライアント管理の基本機能に加えて、デバイス制御や暗号化、ログ管理など、情報漏えいを防止するためのセキュリティ機能がある。

 ブースでは、サイバー攻撃対策やマイナンバーの漏えい防止に役立つ機能の展示が目立つ。実際にSKYSEA Client Viewのソフトウエア画面を見せながらそれぞれの機能を紹介した。

ログ管理の強化、フォルダーへのアクセス制御、マルウエア感染端末のネットワーク遮断など、個々のポイントについてパネルとソフトウエア展示で紹介している
ログ管理の強化、フォルダーへのアクセス制御、マルウエア感染端末のネットワーク遮断など、個々のポイントについてパネルとソフトウエア展示で紹介している
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 サイバー攻撃対策の一つとして、ログ管理機能を強化した。扱えるログの種類を増やし、ユーザーの操作履歴だけでなく、通信のログや、コマンドプロンプトから実行されたコマンド情報もログとして取得するようにした。どのプロセスがどのプロセスから起動されたのかなども分かる。これにより、マルウエアに感染した端末によるネットワークアクセスの振る舞いなど、標的型攻撃の様子を把握できるようになった。

 さらに、重要データが含まれる特定のフォルダーに対してアクセス可能なプロセスを限定する機能を追加した。マルウエアによる情報へのアクセスを防止するほか、フォルダーにアクセスを試みたアプリケーションのファイルパスを記録しておける。これにより、マルウエアかどうかを調べることができる。

 ウイルス対策ソフトによってマルウエア感染が検知された端末をネットワークから遮断する機能も追加した。現状では、トレンドマイクロのウイルス対策ソフトと連携し、ウイルス対策ソフトからの通知をトリガーにする。SKYSEA Client Viewとウイルス対策ソフトに関連した通信だけを生かしつつ、それ以外の通信を遮断することができる。

ウイルス対策ソフト以外にも、他社のセキュリティソフトと連携させられる。ブースでは、暗号化ソフトとの組み合わせなど、いくつかの例を展示している
ウイルス対策ソフト以外にも、他社のセキュリティソフトと連携させられる。ブースでは、暗号化ソフトとの組み合わせなど、いくつかの例を展示している
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 これ以外にも、他社のセキュリティ製品と連携する使い方をいくつか展示している。暗号化ソフト、印刷イメージ管理ソフト、ログオン管理ソフト、ログ管理ソフト、個人情報検出ソフト、などと連携させる例を展示している。

個人情報検知ソフトとの連携や他社のログ管理ソフトとの連携も展示した
個人情報検知ソフトとの連携や他社のログ管理ソフトとの連携も展示した
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 なお、SKYSEA Client Viewの最新版は、2016年9月下旬に出荷したVer.11.2.2である。同バージョンでは、Windows 10 Anniversary Updateに対応したほか、シンクライアントを介したVDI(デスクトップ仮想化)環境での性能を向上させた。

 ブースでは、SKYSEA Client Viewをベースとした医療機関向けのIT機器管理システム「SKYMEC IT Manager」も展示。フロアーのレイアウト図など、病院が必要とする機能を備えたクライアント管理ソフトである。