椿本チエインがIoT(Internet of Things)向け遠隔監視ソフト「MitaMon」を展示している。MitaMonは様々な機器から取得したデータを収集し、可視化する機能を提供する。2016年10月から出荷を始めた。

 MitaMonの特徴は、「データを可視化するグラフィックを手書きで描画できること」(椿本チエイン モニタリングビジネス部の谷本憲一モニタリングビジネス課長)だ。同社が20年以上前から提供しているデータ可視化ソフト「看太郎」の技術をMitaMonに利用し、可視化対象を作画ツールを使って自由に描けるようにしている。「簡単な場合は数十分で、忠実に再現したい場合は詳細な部分まで反映できる」(谷本課長)という。

ジップチェーンリフタを使ったデモの様子
ジップチェーンリフタを使ったデモの様子
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 会場では椿本チエインの主力製品である昇降機の「ジップチェーンリフタ」の高さを超音波距離計で測定し、MitaMonで描画するデモを展示している。東京・江東区の会場で測定した昇降機の高さを、京都の同社工場に設置しているMitaMonをインストールしたサーバーに送信して処理し、会場に設置したモニターで表示している。

 「京都で処理しているにもかかわらず、遅延はほぼなく描画できる。この点の処理の機能もMitaMonの特徴の一つだ」と谷本課長は話す。展示ではほかに、水槽のにごりを超音波濁度計で計測した結果の表示や、ブロックで作成したミニ掘削機のデータを小型マイコンの「Arduino」と「Raspberry Pi」で処理しMitaMonに送信して描画するデモなどを展示している。