インフォコーパスと米wolfSSLは、2016年10月19日から21日にかけて東京ビッグサイト開催されている「ITpro EXPO 2016」で、クラウド経由で2台のロボットを制御するデモを共同で展示した。

 インフォコーパスにブースにある超音波センサーの情報を基に、インフォコーパスのブースのロボットとwolfSSLのブースのロボットの2台を制御した。両社に直接の関係はないが、ブースが隣同士で担当者が知り合いだったことから、ブースをまたいだ共同デモになったという。

クラウド経由で2台のロボットを制御。左のロボットはインフォコーパス、右のロボットはwolfSSLのブースにある
クラウド経由で2台のロボットを制御。左のロボットはインフォコーパス、右のロボットはwolfSSLのブースにある
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 まず、超音波センサーを搭載したRaspberry Piで距離情報を取得。その情報をAmazon Web Services(AWS)上で動作させている「SensorCorpus」に送信した。SensorCorpusはセンサーデータの収集、可視化、分析、機器制御の機能をクラウドサービスとして実現するIoTプラットフォーム。センサーの距離情報をSensorCorpus経由で2台のロボットに送って制御した。

超音波センサーを搭載したRaspberry Pi
超音波センサーを搭載したRaspberry Pi
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 それぞれのロボットはRaspberry Piを内蔵している。Raspberry Piにエージェントソフトを組み込むことで、センサーから取得した距離情報によってロボットの動作が変わるようになっている。

 それに加えwolfSSLのロボットでは、Raspberry Piに「wolfSSL」(ウルフSSL)というライブラリを組み込むことで、SensorCorpusとの間でSSL/TLS通信を行っている。C言語の組み込み向けライブラリで、軽量なのが特徴。OpenSSL互換のAPIを備えている。

 デモでは、センサーとその前にかざす手の距離によって、ロボットの動作が変わる。距離が50cmから40cmのときは右手、40cmから30cmのときは左手、30cmから20cmのときは両手を上げるようにしている。さらに手を近づけると、「イヤイヤ」をするようにロボットが首を振る。このようにセンサーの値によって挙動を変える制御は、工場でのリモート監視などに応用できるという。