アットマークテクノは、2016年10月19日から21日にかけて東京ビッグサイト開催されている「ITpro EXPO 2016」で、モバイル通信に対応したIoTゲートウエイの新製品「Armadillo-IoT G3」と「同G3L」を展示した。IoTゲートウエイは、センサーを搭載した複数の機器や設備を一括してインターネットに接続する装置。同時に、これらの製品から通信機能を取り除いた組み込み用基板の新製品「Armadillo-X1」も展示した。

IoTゲートウエイの新製品「Armadillo-IoT G3」(右)と「同G3L」(左)
IoTゲートウエイの新製品「Armadillo-IoT G3」(右)と「同G3L」(左)
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 これらの新製品に共通する特徴は、処理性能が高いCPUを採用したこと。1GHz動作のARM Cortex-A7コアを2個内蔵する「i.MX 7Dual」(オランダNXPセミコンダクターズ製)という高性能のSoC(Armadillo-X1)を搭載した。

組み込み用基板の新製品「Armadillo-X1」にアドオンモジュールを装着したところ
組み込み用基板の新製品「Armadillo-X1」にアドオンモジュールを装着したところ
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 Armadillo-IoT G3は、SIMスロットにSIMカードを装着することで、3GやLTEの通信を行える。また、機能を拡張するアドオンモジュールを2個まで装着できる。例えば、外部とデータをやり取りするためのRS-232C(シリアル)、EnOcean(エナジーハーベスティング用無線)といったアドオンモジュールが用意されている。アットマークテクノ以外のサードパーティー製のものも含めると約30のモジュールがあるという。ちなみに、Armadillo-X1も同様のモジュールを1個装着できる。

Armadillo-IoT G3とArmadillo-X1で利用できるモジュールの例
Armadillo-IoT G3とArmadillo-X1で利用できるモジュールの例
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 Armadillo-IoT G3Lは、アドオンモジュールを装着できない代わりに多くの通信機能を内蔵し、小型化した製品。大きさは縦59mm、横122mm。LTE、Wi-SUN(920MHz帯)、IEEE 802.11a/b/g/n(無線LAN)、100BASE-TX(有線LAN)の各通信に対応する。USB 2.0、RS-422/RS-485シリアルのインタフェースも備える。

 同社が大日本印刷、コネクシオと共同で開発中の「セキュアIoTゲートウエイ」も参考展示した。セキュリティを高めるためのSAM(Secure Application Module)というカードを内蔵する。通信データの暗号化機能、ソフトウエアの改ざんや成りすましを防止する機能などを備える。