NECは2016年10月17日、住友生命保険からイントラネット基盤「あいキューブシステム」の次期システム構築を受注したと発表した。2018年度の稼働を予定する。次期システムでは、サーバー基盤の仮想化に次いで、SDN(ソフトウエア・デファインド・ネットワーク)の導入によってネットワーク基盤も仮想化する。

 本システム基盤は、サーバー、ネットワーク、ミドルウエアなどのIT資源を提供する「インフラ基盤」と、各種業務システムを利用するために必要な認証機能、運用監視機能、セキュリティなどの共通機能を提供する「あいキューブ基盤」で構成する。

 次期システムのインフラ基盤では、以前から取り組んでいるサーバーの仮想化に続いて、新たにネットワーク基盤を仮想化する。利用するSDN製品は未定。サーバー仮想化基盤においては、物理サーバーのPCサーバー化を進める。現在は商用UNIXサーバーとPCサーバーが混在しているが、商用UNIXサーバーをPCサーバーに移行して集約する。

 次期システムのあいキューブ基盤では、NECが基幹システム向けに独自開発した専用のWebブラウザーを採用。Windows OSやInternet ExplorerなどのOS標準ブラウザーのコンポーネントを使わないため、これらのバージョンアップの影響を受けずに利用し続けられる。業務用に操作性もカスタマイズして提供。これらにより、システム運用管理コストが減るほか、業務が効率化すると見込む。

 NECは、住友生命保険のイントラネット基盤を2005年の初回構築から手がけている。2011年の第2回に次いで、今回の次期システムは3回めの新システムとなる。