米IBMは現地時間2016年10月14日、サーバー性能を最大10倍引き上げるオープンなコネクター仕様「Open Coherent Accelerator Processor Interface(OpenCAPI)」を発表した。他の技術大手企業とともに結成した共同体「OpenCAPI Consortium」の活動を通じてOpenCAPIの普及促進を図る。

 OpenCAPI Consortiumには、米AMD、米Dell EMC、米Google、米Hewlett Packard Enterprise(HPE)、米Mellanox Technologies、米Micron、米NVIDIA、米Xilinxなどが参加している。

 IBMによると、OpenCAPIのデータ転送速度は、PCIeの16Gビット/秒(bps)を上回る25Gbpsを実現するという。ビッグデータ、機械学習、高度分析といったデータ集約型ワークロードの実行を大幅に高めるOpenCAPIにより、金融、インターネットサービス、小売り販売、医療、自動車など様々な産業は、次世代ワークロードのニーズに対応するデータセンターソリューションを利用できるとしている。

 OpenCAPIを採用した最初のサーバー製品は2017年後半に登場する見込みで、IBMがPOWER9ベースのOpenCAPI対応サーバーをリリースする予定。Googleと米RackspaceもPOWER9プロセッサ技術とOpenCAPIインタフェースを実装したサーバー「Zaius」(開発コード名)の開発に取り組んでいる。Mellanoxは将来製品でOpenCAPIを採用し、XilinxはOpenCAPIに対応したFPGAを投入する。

 またOpenCAPI Consortiumは、年内にOpenCAPIを無償で全公開する。OpenCAPI対応製品を開発するには、同コンソーシアムに加盟するか、同コンソーシアムからライセンスを取得する必要がある。

[発表資料へ]