アクセンチュアは2016年10月6日、国内の金融機関向けに人工知能(AI)や業務自動化のRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用したソリューションを提供する専門組織を10月1日に設立したと発表した。約15人で構成し、コンサルティングなどの社内組織を横断的に支援する。システム導入前の企画立案から、導入、効果測定、運用などを手掛ける。

 RPAは、主にオフィスで働く管理職や現場の担当者向けの作業自動化のこと。一定のルールに従った単純作業を、ソフトウエアなどを使って代替させる。対象となるのは、伝票の入力業務や定型的なメールの送信などだ。

 「AIやRPAなどに対する需要が特に強いのが金融機関である」。アクセンチュア 執行役員 金融サービス本部 統括本部長 中野将志氏は会見でこう話した(写真)。金融機関の管理職や現場の担当者の業務を自動化して、コスト削減を狙う。これまで同社が手掛けてきた事例では、平均して作業時間の40%を減らす結果が得られたという。

写真●アクセンチュア 執行役員 金融サービス本部 統括本部長 中野将志氏
写真●アクセンチュア 執行役員 金融サービス本部 統括本部長 中野将志氏
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 このほか、業務にRPAを適用できるかどうか診断するサービスも提供する。オフィスで働く担当者の使用するパソコンの利用画面をキャプチャするなどして、定型的な入力作業を判別。RPAソリューションを適用した場合の導入効果を算出する。