米Amazon.comは現地時間2016年10月5日、米国のPrime会員向けに、約1000冊の電子書籍が追加料金なしで読み放題になる新たな特典「Prime Reading」を追加したと発表した。

 「Harry Potter」などのベストセラー小説や旅行ガイド「Lonely Planet」、「National Geographic Traveler」「People」「Sports Illustrated」といった雑誌の最新号、コミック本や短編Kindle本「Kindle Singles」などが読み放題になる。これらPrime Readingの書籍セレクションは定期的に入れ替わるという。

 Amazon.comはPrime会員向けに、電子書籍を1カ月に1冊無料でレンタルできる「Kindle Owners' Lending Library」を提供しているが、こちらはAmazon製端末(KindleやFire Tablet)所有者限定の特典となる。一方Prime Readingにはそうした制約はなく、同社が無料で配布しているiOS/Android向けKindleアプリで利用できる。ただし数十万あるKindle Owners' Lending Libraryの書籍数に対し、Prime Readingは約1000タイトルにとどまっている。

 Amazon.comはこれに先立つ今年9月、Prime会員向けに、定額制オーディオブック配信サービス「Audible」の一部タイトルを追加料金なしで提供する特典「Audible Channels for Prime」を開始した。

 Prime Readingもこれと同様に、定額制の電子書籍配信サービス「Kindle Unlimited」のPrime会員向け無料・縮小版という位置付けで、Prime ReadingはKindle Unlimitedの利用者拡大につながる可能性があると、米CNETの記事は伝えている。

[発表資料(Prime Reading)]
[発表資料(Audible Channels for Prime)]