米Gartnerが現地時間2016年10月3日に公表した、音声アシスタント機能搭載スピーカーの市場に関するリポートによると、2015年におけるこれら機器への消費者支出額は3億6000万ドル(約367億円)だった。これが2020年には21億ドル(約2142億円)となり、世界全体で3.3%の世帯が所有するようになると予測している。

 AI(人工知能)を使った音声アシスタントサービスを利用できるスピーカー型機器には、米Amazon.comが2014年11月に米国で発売した「Amazon Echo」と、その後に市場投入した姉妹製品「Echo Dot」「Amazon Tap」がある。Gartnerはこうしたアシスタントサービスを「 VPA(virtual personal assistant)」と呼び、これを利用できるスピーカー型機器を「VPA対応スピーカー」と呼んでいる。

 同社によると2015年におけるVPA対応スピーカーの市場は、主に消費者のAmazon Echoへの支出によって支えられた。しかし今後は米Googleの「Google Assistant」や米Appleの「Siri」、米Microsoftの「Cortana」といったVPAを搭載する機器や、これらVPAで利用できるサードパーティーのサービスが多数登場し、2020年には市場が活気付くとGartnerは見ている。

 これにより2020年には、VPA対応スピーカーを所有する世帯の75%が1台を、20%が2台を、5%が3台以上を持つようになると予測している。これに伴いVPA対応スピーカーを使って買い物をする人の数も著しく増え、そのユーザー体験も向上するとGartnerは予測している。

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