ドローン(無人飛行機)大手である中国DJIの日本法人DJI JAPANは2016年9月29日、折りたたみ可能なドローン「Mavic Pro」を発表した(写真1)。500ミリリットルのペットボトル大のサイズに軽量化し、利用者が持ち運びやすくした。同社の主力シリーズ「Phantom」の最新機「Phantom 4」と同じ、障害物を回避する機能や自動追尾する機能を搭載。価格は11万9800円(税込)で、10月15日に発送を開始する。

写真1●軽量化を追求したMavic Pro
写真1●軽量化を追求したMavic Pro
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 DJIは2006年設立で、世界最大手のドローンメーカー。民生用ドローンの市場で7割のシェアを占める。

 同日開かれた発表会で、DJI JAPANの呉韜代表取締役はMavic Proについて「当社史上で最も軽量化した製品だ」と話した(写真2、3)。重量は743グラム。A4サイズのレポート用紙の3分の1程度の大きさだという。

写真2●DJI JAPANの呉韜代表取締役
写真2●DJI JAPANの呉韜代表取締役
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写真3●500ミリリットルのペットボトルの大きさに折りたためる
写真3●500ミリリットルのペットボトルの大きさに折りたためる
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 軽量化の狙いについて、呉代表取締役は「安全性と利便性を追求した」と説明する。空中を飛行する機体は、その重量が軽ければ軽いほど、落下時に衝突しても安全だとする。加えて、かばんなどで手軽に持ち運べる大きさを実現することで、利用者の拡大を目指す。

 一方で、「機体に搭載する機能は犠牲にしていない」(呉代表取締役)。搭載するカメラが、障害物や利用者などを画像認識して飛行したり回避したりする機能は、Phantom 4と同じソフトを搭載して実現した。このほか新たに、カメラが撮影している利用者がジェスチャーポーズをとると、静止画を撮影できる機能なども追加。「Phantom 4より高機能を実現できたと言える」(呉代表取締役)。

 最高速度は時速65キロメートル。最大飛行時間は約27分。4Kで1200万画素に対応するカメラを搭載する。30fps(フレーム/秒)の動画を撮影できる。

 Mavic Proはスマートフォンやタブレットの専用アプリケーション「DJI GO」で操作できる。アプリ上の画面では、機体が撮影した映像をリアルタイムに見られる。離着陸などの基本操作は全てタップのみで完結する。スマホでの操縦時は、操作可能距離は80メートルで、最高高度は50メートル。最高速度は秒速4メートルとなっている。