セイコーエプソンは2016年9月29日、独自開発のシリコンOLED(Organic Light Emitting Diode:有機EL)ディスプレイを採用した第3世代スマートグラスMOVERIO(モベリオ)「BT-300」を11月30日に発売すると発表した。また、商用モデル「BT-350」、業務用モデル「BT-2200」を2017年2月に発売する。価格はオープン。

 BT-300は、光学エンジンに独自の0.43型超小型高精細カラーのシリコンOLEDディスプレイを採用。従来品のコントラストでは不可能だった「スクリーン感(表示枠)を意識させない映像表現」を可能にした。また、高輝度・高色域で、視野と一体化した「リアルなAR(拡張現実)表現」が可能という。

BT-300
BT-300
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 ドライバーICをディスプレイに内蔵させることで駆動基板の面積を縮小し、ディスプレイモジュールを小型化。またOLEDパネルの構造を生かした配光制御により、レンズや導光板の小型化を可能にした。これらの技術により本体重量を前モデルから約20%軽量化、また重量配分などで装着性を向上し、ストレスなく長時間装着できるようにした。

 解像度はHD(1280×720ドット)で、仮想画面サイズは320型相当(仮想距離20m時)。プラットフォームはAndroid 5.1。IEEE 802.11a/b/g/n/ac無線LAN(Miracast対応)、microSDスロットなどを搭載する。バッテリー駆動時間は約6時間。本体寸法は、ヘッドセットが幅191×奥行き178×高さ25mm,重さ約69g。コントローラーが幅56×奥行き116×高さ23mm、重さ約129g。予想実勢価格は8万円台後半(税別)。

 また、BT-350は、観光ガイドのツールとして利用したい、業務でスマートグラスを利用したいといったニーズを想定したモデル。BT-300をベースに、商用向けに堅牢性や装着性を最適化した。BT-2200は、製造業での利用を想定したモデル。業務用従来モデルの「BT-2000」をベースに、ヘルメットに装着できるようにした。IP54準拠の防水防塵仕様。

BT-350
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BT-2200
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