アビームコンサルティング デジタルトランスフォーメーションビジネスユニット IoTセクター長の渡辺巌 執行役員は2016年9月28日、東京・目黒のウェスティンホテル東京で開催した「第5回イノベーターズ会議」(日経BP社 日経ITイノベーターズ主催)に登壇した。渡辺氏は「ITが進化して仕事の意味が変わっていく。仕事の変化に合わせてワークスタイルを見直す時が来ている」と話した。

アビームコンサルティング デジタルトランスフォーメーションビジネスユニット IoTセクター長 執行役員 プリンシパルの渡辺巌氏
アビームコンサルティング デジタルトランスフォーメーションビジネスユニット IoTセクター長 執行役員 プリンシパルの渡辺巌氏
(撮影:井上 裕康)
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 渡辺氏は製造業の顧客を例に仕事の変化を紹介した。故障した装置の修理をしていた企業が、装置の稼働データを収集、分析して故障を未然に防ぐサービスを提供するようになった。「仕事が修理から事前保守に変わった時、ワークスタイルを見直す必要があるだろう」(渡辺氏)。

 人工知能(AI)や機械学習といったデータ分析技術が発達して「より人間の判断に近い所までシステムに置き換わりつつある」(渡辺氏)という。「業務がシステムで自動化していく中で人間の仕事はどのように変わるのか、どんな働き方をするか考えていくべきだ」と渡辺氏は訴えた。

 同氏は目指す働き方を「人とデジタルの対等な関係」と表現した。「システムに人間が使われてはいけない。システムを人間が使うだけにしてもいけないだろう。システムと人間の関係をゼロベースで考え直す時が来ている」(渡辺氏)。