富士通は2016年9月28日、IoT(インターネット・オブ・シングズ)を活用したシステムの検証環境を無償で提供すると発表した。5月に開設した検証向けの施設「FUJITSU Digital Transformation Center」(東京・港)に、同社のクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service IoT Platform」やセンサー機器、ネットワーク環境などをあらかじめ用意。IoT向けのアプリケーションを検証しやすくして、顧客拡大を狙う。

 「IoTシステムを企画してから実装するまでの工数を削減できる」。富士通 ネットワークサービス事業本部 IoTビジネス推進室 インテグレーション部 シニアマネージャーの松岡誠司氏はこう説明する。ユーザー企業は、システムを構築するためのセンサー機器などのハードウエアを自ら調達せずに利用できる。無償の利用期間は最大1カ月。

 このほか、富士通はIoT Platformに接続できるセンサーやネットワーク機器を拡充する考えも明らかにした。センサー機器などが、IoT Platformに対応するかどうか事前に検証し、ユーザー企業が利用しやすくする。9月28日時点で新たに、4社の製品を用意。1年間で約50種に増やす。