米Salesforce.comは現地時間2016年9月27日、新たなEコマース向けクラウドサービス「Salesforce Commerce Cloud」の正式提供を開始したと発表した。同社が今年買収した米DemandwareのEコマースソリューションをベースに、顧客管理、人工知能、分析機能などを組み合わせた。

 Salesforce Commerce Cloudは、ブランド企業などがWeb、モバイル、ソーシャルメディア、店舗にわたって統一されたショッピング体験をユーザーごとにパーソナル化して提供できるよう支援する。

 米Appleのモバイル決済技術「Apple Pay」をサポートし、「iPhone」「iPad」「Mac」上での手軽な支払い機能を提供できる。

 Salesforce.comの機械学習プラットフォーム「Einstein」を利用するため、買い物客に合わせたおすすめ商品の提示、買い物客の好みに応じた検索結果の順位表示が可能。また、商品購入の相関性を理解して商品展開や販売促進の参考にするための洞察を企業に提供する。

 Salesforce.comは、「2017年末にはスマートフォン経由の商品注文が他のデバイスによる注文を上回ると見られているが、現在はまだ店舗での商品購入が9割を占める」との調査データを引用し、「ブランドや小売販売事業者が競争力を維持するには、あらゆるチャネルで消費者に直接つながり、ライフサイクルにあったパーソナルな体験を提供できるプラットフォームが必要だ」と述べた。

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