米Facebookは現地時間2016年9月23日、ビデオ広告のパフォーマンスを過大報告していたことを認め、謝罪した。この前日には米Wall Street Journalをはじめ複数の海外メディアが同社の平均視聴時間の水増しについて報じていた。

 Facebookは、ビデオ広告の平均視聴時間の測定方法に「誤り」があったことを約1カ月前に発見したと釈明。本来、平均視聴時間の算出は、ビデオ広告の総視聴時間を、再生したユーザー数で割るべきところを、3秒未満でビデオ広告をスキップしたユーザー数を含まずに計算していたという。

 同社の広告主向けヘルプセンターでは、約1カ月前に投稿された質問に対して、Facebookヘルプチームは平均視聴時間と平均視聴率の測定が不正確だったと回答。新しい測定法の導入を明らかにしている。

 Facebookの企業およびマーケティングパートナーシップ部門担当バイスプレジデントであるDavid Fischer氏は、「ビデオ広告の平均視聴時間は広告主が参考にする多数の指標の1つ」としながらも、「こうしたミスを犯した時、顧客に対して誠実かつ率直に対応しなければ、真のパートナーシップは築けないことを当社は理解している」として「心から謝罪する」と述べた。

 Facebookは従来の測定法をすでに修正し、パートナーに通知済みという。また、過去および将来の請求額に影響はないとしている。

 Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)によると、広告購入代理業の米Publicis MediaはFacebookから、ビデオ広告の平均視聴時間を60%~80%多く算出していた可能性があると知らされた。Publicisは顧客に送付した書簡において、サードパーティーの広告分析サービスを導入することを強く勧めるとともに、「過去2年にわたって過大報告していたことは受け入れ難い」とFacebookを非難した。

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