経済産業省は2016年9月20日、 2016年度の「情報化促進貢献個人等表彰」の経済産業大臣賞2個人・3法人を決定し、発表した。藤江一正氏と竹迫良範氏の2人、トヨタ自動車、大阪ガス、ワークスアプリケーションズの3社が受賞する。表彰式は10月3日に行う。個人部門の2人はいずれもセキュリティ分野を通じたIT産業発展への貢献が評価された。

 藤江氏はNEC副社長を経て、2010年7月に情報処理推進機構(IPA)理事長に就任(関連記事:IPAの理事長が交代、元NEC副社長の藤江一正氏が就任)。2016年1月まで務めた。この間に、標的型サイバー攻撃対策体制の整備や、国家試験である情報処理技術者試験における「情報セキュリティマネジメント試験」(関連記事)の創設に尽力した点などが評価された。

 竹迫氏はサイボウズ・ラボ在籍中の2012年から日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)主催のセキュリティコンテスト「SECCON」の実行委員長を務めた。SECCONは産官学連携体制を築き、海外からも参加者が集まる日本最大の国際競技大会に成長(関連記事:日本のハッキング大会で韓国チームが優勝、専門教育センターの成果)。若手セキュリティ人材の育成・発掘に貢献したことなどが認められた。