米Facebookは、米国とインドのテクノロジー業界で実績を持つAnand Chandrasekaran氏という人物を雇い入れたと、複数の海外メディア(米Wall Street Journal米Mashableなど)が現地時間2016年9月19日までに報じた。Chandrasekaran氏はFacebookで、メッセージングアプリ「Messenger」の世界戦略とパートナーシップ業務を統括するという。

 これらの報道によると、Chandrasekaran氏はモバイルプロダクト分野で専門の知識を持つ業界の大物。同氏は2011年から2014まで米Yahoo!でモバイル及び検索プロダクトのシニアディレクターを務めていた。Yahoo!退社後は、加入者ベースでインド最大の通信事業者Bharti Airtelに籍を置き、音楽ストリーミングアプリやモバイル決済サービスを立ち上げた。その後同氏はインドの電子商取引企業Snapdeal.comで最高プロダクト責任者(CPO)を務め、数カ月前に同社を退社していた。

 Facebookが買収した「WhatsApp」や、中国Tencent Holdings(騰訊控股)の「WeChat(微信)」などのメッセージングサービスが人気を集める中、FacebookはMessengerを、ユーザーのさまざまなオンライン活動の拠点にしたい考えだという(関連記事:Facebook、Messenger対応チャットボットの決済機能を可能に)。

 一方で同社のソーシャルメディアは、中国でサービスが遮断されており、Facebookはインド市場に期待していると、Wall Street Journalは伝えている。同国ではまだ何億人もの人々がインターネットを利用していない。しかし同国はすでにFacebookにとって、ユーザーベースで米国に次ぐ2番目に大きな市場になっていると同紙は伝えている(関連記事:FacebookのZuckerberg CEO、清華大学で約22分間の中国語スピーチ)。