NTTドコモは9月16日午前8時、米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhone」の新機種「7」と「7 Plus」の販売を始めた。ドコモショップ丸の内店(東京・千代田)での発売記念イベントに出席した吉沢和弘社長は「事前予約は昨年よりも多い」と好調な滑り出しを強調した(写真)。

写真●新型iPhoneの発売イベントに出席したNTTドコモの吉沢和弘社長(中央)
写真●新型iPhoneの発売イベントに出席したNTTドコモの吉沢和弘社長(中央)
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 NTTドコモとKDDI(au)、ソフトバンクの携帯大手3社は端末の品ぞろえや料金プランが似通い「同質化」が進んでいる。吉沢社長は今回のiPhone商戦について「当社が消費者に訴求するポイントは2つある。データ通信の高速化と非接触決済だ」と語った。

 同社は今年6月、スマホのデータ通信速度を従来より2割以上速い最大375Mbpsに高めた。ただ、高速化の恩恵を受けるためには端末側の対応が必要になる。iPhoneシリーズでは、今回のiPhone 7/7 Plusが最初の対応機種だ。「当社が磨いてきた国内最速のネットワークで、高精細な映像コンテンツを楽しんでほしい」(吉沢社長)。

 iPhone 7/7 Plusの非接触決済機能は新たに、日本で普及している「FeliCa(フェリカ)」に対応した。これで「(NTTドコモが展開するFeliCa端末用のクレジット決済サービス)『iD』も使えるようになり画期的に利便性が高まる」(吉沢社長)。同社は2年前にFeliCa対応チップを組み込んだiPhoneの外付け機器「おサイフケータイ ジャケット01」を販売するなど、iPhone利用者がiDを使える環境づくりに腐心してきた。