米Appleが元米Time Warner Cable(TWC)の幹部であるPeter Stern氏を雇用したと、米Wall Street Journalが現地時間2016年9月14日に報じた。独自ストリーミングテレビサービスへの取り組みを強化する可能性があると、複数の米メディア(Business InsiderAppleInsiderCNBCなど)が指摘している。

 Stern氏はAppleで「iTunes Store」や「Apple Music」などを手がけるクラウドサービス部門のバイスプレジデントに就任し、インターネットソフトウエアおよびサービス担当上級バイスプレジデントであるEddy Cue氏の直属となる。

 Stern氏は、TWCが今年5月に競合の米Charter Communicationsに買収されたあと、TWCを退社した。TWCでは最高製品・人材・戦略責任者を務めていた。

 Appleは数年前からストリーミングテレビサービスに関心があると噂され、Cue氏を中心に複数のメディア企業と交渉していると報じられた。AppleとTWCとの交渉ではStern氏も大きく関わったという。

 しかし交渉はまとまらず、Appleは昨年秋にセットトップボックス(STB)「Apple TV」の新モデルをリリースしたが、同時に登場すると期待されていた定額制ストリーミングテレビサービスは計画が棚上げされたとも報じられた。

 Stern氏が加わったことで、Appleがストリーミングテレビサービスへの取り組みを進めるかどうかは、現在のところ不明という。