韓国Samsung Electronicsの米国法人Samsung Electronics Americaと米消費者製品安全委員会(CPSC)はそれぞれ現地時間2016年9月15日、Samsungの大画面スマートフォン「Galaxy Note7」の正式リコールを発表した。同端末のリチウムイオンバッテリーが過熱し、発火するおそれがあるとしている。

 Samsungは9月2日に、バッテリーに不具合が確認されたとしてGalaxy Note7の自主回収プログラムを発表していたが、その時点ではCPSCへの手続きが行われていなかった(関連記事:Samsung「Galaxy Note7」を自主回収 対応に批判も)。

 Galaxy Note7は8月19日の発売開始以降、10カ国で250万台以上販売されたという。今回Samsungの自主回収プログラムを承認したCPSCによると、米国でのリコール対象は約100万台。Samsungはこれまでにバッテリー過熱の報告を92件受けており、そのうち火傷が26件、火災発生による物損が55件にのぼる。

 CPSCはGalaxy Note7ユーザーに対して、ただちに使用を停止し、電源を切り、Samsungの自主回収プログラムを利用するよう呼びかけている。

 米国向け自主回収プログラムでは、無償で新品のGalaxy Note7に交換するか、スマートフォン「Galaxy S7」または「Galaxy S7 edge」と交換して差額を受け取る。あるいは、Galaxy Note7を返品して代金の払い戻しを受ける。

 Samsung Electronics Americaによると、新品のGalaxy Note7は9月21日までに用意できる見込み。

[発表資料(Samsungのプレスリリース)]
[発表資料(CPSCのプレスリリース)]