米Uber Technologiesは現地時間2016年9月14日、米ペンシルベニア州ピッツバーグの公道で自動運転車のパイロットテストを開始したと発表した。

 同社は約1年半前に米カーネギーメロン大学との提携による研究施設「Advanced Technologies Center(ATC)」をピッツバーグに設置。2016年5月に路上テストの計画を明らかにしていた(関連記事:Uber、ピッツバーグで自動運転車のテスト走行を開始)。

 ピッツバーグのUberアプリケーションユーザーが配車を要請すると、自動運転車が利用可能であれば、指定場所に自動運転車が迎えに来る。自動運転車にはドライバーが乗車し、状況に応じて手動で運転する。

 Uberは、同社の自動運転タクシーが社会の向上に役立つ可能性を秘めているとし、例として交通事故の減少、駐車スペースの削減、渋滞の緩和などを挙げた。

 また自動運転タクシーが雇用の喪失につながるとの懸念に対して、Uberの自動運転技術部門担当バイスプレジデントのAnthony Levandowski氏は、「ATMの登場で銀行員が不要になると予測されたが、実際には地方銀行のコストが削減され、多くの支店が開設された。Uberの自動運転タクシーは24時間営業のため、より多くの保守スタッフが必要になるだろう」と述べた。

 なお、Uberに先立ち、米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者が立ち上げた米nuTonomyが、8月にシンガポールで自動運転タクシーの実験サービスを開始している(関連記事:シンガポールで自動運転タクシーの実験開始、MIT発ベンチャーが先手)。

[発表資料へ]