米Cisco Systemsは現地時間2016年9月13日、米Appleとの協業を通じた企業向けソリューションの強化について説明した。Appleの最新モバイルプラットフォーム「iOS 10」によって、企業はこれら強化を享受できるとしている。

 CiscoとAppleは2015年8月に法人分野での提携を発表し、Ciscoの企業向け環境とAppleの「iPhone」および「iPad」との統合を推進すると述べていた(関連記事:AppleとCiscoが企業分野で提携、CiscoネットワークをiOSに最適化)。

 Ciscoのクラウド型コラボレーションツール「Cisco Spark」では、iOS 10に組み込まれている「CallKit」APIをサポートする。これによりSparkからiOS 10のさまざまなVoIP対応機能を活用できる。

 例えば、VoIPで会話中に携帯電話番号に着信があった場合、これまでのようにVoIPは切断されずに、会話を続けるか着信に応答するか選べる。

 画面がロックされている状態でVoIP通話を着信すると、わざわざVoIPアプリケーションを立ち上げる必要なく、画面をスワイプしてすぐに応答できる。また、通話履歴にVoIP着信も含まれるようになった。

 さらに、オンライン会議システム「Cisco WebEx」などへのWi-Fi接続の最適化も図った。iOS 10デバイスからWi-Fi経由でオンライン会議に参加する場合、単に信号が強い近くのアクセスポイント(AP)を選ぶのではなく、混雑していない、より効率的なAPを選択する。

 そのほか、ビジネスアプリケーションに優先順位を付けたホワイトリストをiOS 10向けに用意することで、特定のアプリケーションに対して優先的に高速接続が提供される。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]
[発表資料(3)]