東海ソフト(名古屋市)は2016年9月14日、工場などで機械の自動制御に使われるPLC(プログラマブルロジックコントローラ)からデータを収集し、これをクラウド上で一元管理するシステムを構築・導入するサービスを発表した。10月1日から提供する。販売目標は2018年度までに100社。

システム構成図
システム構成図
(出所:東海ソフト、セゾン情報システムズ)
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 サービスのベースとなる製品は、東海ソフトが提供しているクラウド一体型のシステム製品で、PLCの稼働状況をWebブラウザーやWeb API経由で確認できるようにする「Flex Device」である。PLC装置を接続したゲートウエイ機器の上でFlex Deviceのエージェントソフトが動作し、クラウド上で動作しているFlex Deviceの管理サーバーにPLCデータを転送する仕組み。

 今回発表した導入サービスでは、Flex Deviceのエージェントソフトからクラウドにデータを転送する手段として、セゾン情報システムズのファイル転送ソフト「HULFT IoT」を組み合わせている。データの暗号化と圧縮、送達確認と再送信といった特徴を備えており、IoTデバイスのデータを安全かつ確実に収集する用途に適する。

 PLC装置を接続するゲートウエイ機器には、アットマークテクノ製の「Armadillo-IoTゲートウェイ」を使う。この上で、Flex Deviceのエージェントソフトと、HULFT IoTのエージェントソフトを動作させる。ゲートウエイ機器からクラウドへはモバイル回線を使ってデータを転送する。

 Flex Deviceは、国内の主要なPLC装置のプロトコルをほぼ網羅しており、これらからデータを収集できるとしている。例えば、オムロン、キーエンス、パナソニック、三菱電機、渡辺電機工業の各社のPLC装置や、エムシステム技研のリモートI/O装置、Modbusの通信プロトコル(Modbus/Tcp、Modbus/RTU)を利用できる。