NTT東日本とNTT西日本は2016年9月12日、「INSネット ディジタル通信モード」の終了に向けて、終了時に補完策として用意する「メタルIP電話上のデータ通信」サービスで対応端末の動作を確認するための検証環境を構築したと発表した。同日から利用が可能となった。

 NTT東西は、同サービスの終了に向けて、ISDN対応端末を利用するユーザーに対して、端末のライフサイクルに合わせたオールIP化(IP対応機器への更改や光回線などによるIPサービスへの移行)を引き続き提案していく考え。ただし、「INSネット ディジタル通信モード」の提供終了までに端末更改が間に合わない利用者もいる。そこで、こうした利用者を対象に、当面の対応策として「メタルIP電話上のデータ通信」サービスの提供を検討しており、これを補完策と呼んでいる。

 この検証環境は無償で提供される。対象となるのはISDN対応端末。端末を検証ネットワークに接続し、正常に通信できるかどうかを確認できる。

 検証対象端末は、原則、利用者自身が検証場所へ持ち込んで試験項目表に基づき検証を実施する。検証をNTT東西に依頼する場合は、検証対象端末を配送して、利用者が事前が提示した操作や試験方法に沿って、NTT東西が接続確認を実施する。利用者による検証対象端末の持ち込みが困難な場合を想定し、公衆網(ISDN)経由で検証環境に接続して検証を実施できる環境も用意する予定。

 なお、「INSネット ディジタル通信モード」の提供終了予定時期は2020年(平成32年)度後半だが、現在、提供終了時期の後ろ倒しを検討中という。

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