NECは2016年9月7日、セイコーエプソンが100種以上300サーバーを超えるシステムを、NECが提供するクラウドやハウジング環境に移行したと発表した。社員のデスクトップ環境もクラウド型の仮想デスクトップサービスに移行した。2014年11月から順次移行し、2016年4月に全面的に移行が完了した。

クラウド/ハウジング環境に移行したシステム基盤の全体像
クラウド/ハウジング環境に移行したシステム基盤の全体像
(出所:NEC)
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 具体的には、設計情報統合管理(PLM)などの基幹業務システムは、IaaS型クラウドサービス「NEC Cloud IaaS」の仮想サーバー環境に移行した。販売や人事などの業務系システムは、NEC Cloud IaaSの物理サーバー環境に移行した。

 ネットワーク機器やセキュリティ機器は、NECのハウジングサービスに移行した。デスクトップ環境は、仮想デスクトップを提供するDaaS(デスクトップ・アズ・ア・サービス)型のクラウドサービス「NEC Cloud DaaS」に移行した。

 上記のシステムはすべてNEC神奈川データセンターに置かれており、互いにLANでローカル接続している。

 移行の結果、システム運用管理コストを約20%削減した。さらに、IaaS型クラウドサービスが備えるセルフサービス型ポータル機能によって、ITリソースの調達にかかるリードタイムを従来の数カ月から1日に短縮した。