ミロク情報サービス(MJS)は2016年9月6日、中小企業に向けて、仕入れ時や経費精算時に銀行口座への支払い業務を代行するクラウドサービス「楽(らく)たす振込」を開始した。同サービスの利用によって、振込手数料を削減できるほか、業務を効率化できるとしている。

楽(らく)たす振込の概要
楽(らく)たす振込の概要
(出所:ミロク情報サービス)
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 同社によれば、中小企業の多くは、金融機関の窓口やATMを利用して支払業務を行っている。支払い手段をクラウドサービスに置き換えることによって、業務負荷を軽減できるほか、「振り込み1件当たりの手数料を削減できる」(同社)としている。

 具体的には、楽(らく)たす振込では、振り込み金額によらず、1件当たり310円(消費税込み、以下同)で振り込める。これに対し、一般的な銀行の場合、法人口座からの振り込み手数料は、振込金額に応じて高くなる。多くのユーザーは楽(らく)たす振込を使うことで振り込み手数料を削減できるという。

 楽(らく)たす振込は初期費用と月額基本料が無料のため、サービスを利用しない場合は費用は発生しない。振込先に指定した銀行口座が存在するかどうかなどを振込前に事前確認する機能も無料で利用できる。

 振り込み先口座のデータは、楽たす振込のフォーマット(Excel/CSV形式)や全銀ファイル(全銀協規定フォーマット)でクラウドサービスに取り込める。さらに、オプションの「請求書丸投げプラン」を利用すると、受領した請求書をもとに振込予定データをMJSが代行入力してくれる。請求書丸投げプランの料金は、1件当たり30円。

 今後は、「楽たす」シリーズとして、請求書発行・給与明細配信や、入金消込機能、資金繰り管理など、中小企業を対象とした新たなクラウドサービスを拡充する予定である。なお、楽たすシリーズの提供に当たってMJSは、中小企業向けにFinTechサービスを提供するクラウド基盤「bizsky」を構築した。