米Amazon.comがクラウドベースの音声アシスタントサービス「Alexa」に関して、中国Lenovo Group(聯想集団)と協議したとCNETThe VergeTechCrunchなどの米メディアが現地時間2016年9月1日までに報じた。

 このニュースを最初に伝えたCNETによると、情報源はAmazon.comとLenovoの協議について知っているLenovoの幹部。両社は、AlexaをLenovo製のパソコンやそのほかの機器に搭載することについて話し合ったという。ただし協議はまだ初期段階であり、今後の両社提携の可能性については未知数だという。

 いずれにしても、Amazon.comのJeff Bezos最高経営責任者(CEO)には、Alexaのサービスを自社のスピーカー型音声アシスタント端末「Amazon Echo」以外の機器にも広げるという計画があるようだとCNETの記事は伝えている。

 Amazon.comがEchoを発売したのは2014年11月。The Vergeによると、Echoは米国で好調に売れ、同社のハードウエア製品の売り上げをけん引しているという。Alexaはその後、Echoの姉妹製品「Amazon Tap」「Echo Dot」や、映像配信端末「Fire TV」でも利用できるようになった。またAlexaは、フランスInvoxiaが開発したキッチン用音声アシスタント端末「Triby」にも搭載されるなど、利用できる機器が増えている。

 一方でAmazon.comはAlexaの機能向上を図っている。今年6月に同社は、サードパーティーのスキル(サービスや機能)の数が1000種を超えたと発表した(関連記事:Amazonの音声支援Alexa、スキルが1000種に)。

 そうした中、この分野には米Microsoftの「Cortana」、米Googleの「Google Assistant」、米Appleの「Siri」などの競合サービスがあり、市場競争は今後激化していくだろうとThe Vergeは伝えている(関連記事:Google、AIアシスタント「Google Assistant」とAmazon Echo対抗端末を発表Apple、「macOS Sierra」を発表、Siri搭載、iCloudの強化など)。