写真●楽天 執行役員 楽天モバイル事業 ヴァイスプレジデントの大尾嘉宏人氏
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写真●楽天 執行役員 楽天モバイル事業 ヴァイスプレジデントの大尾嘉宏人氏

 楽天は2016年9月1日、データ通信サービス「楽天モバイル」で提供しているデータ通信プラン「データSIM(SMSあり)」の後継サービスとして、月額料金はそのままで050から始まるIP電話番号をプラスした新プラン「050データSIM powered by Viber」(以下、050データSIM)を発表した(写真)。050番号の発着信には、楽天グループのViber Mediaが提供しているIP電話サービス「Viber」のアプリを利用する。050データSIMは、9月下旬から提供する。

 新プランは、データ通信SIMをベースとしつつ、これに楽天コミュニケーションズ(旧フュージョン・コミュニケーションズ)が提供する050電話番号のIP電話サービスを組み合わせて提供するものである(図1)。さらに今回、電話番号をユーザーIDとして利用するIP電話サービス「Viber」と連携させ、050番号を発信者番号として通知して携帯電話や固定電話にも発信できるようにしている。

図1●データ通信SIMに050番号によるIP電話サービスを組み合わせ、さらにViberと連携させた形で提供する
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図1●データ通信SIMに050番号によるIP電話サービスを組み合わせ、さらにViberと連携させた形で提供する
(出所:楽天)

 050番号の着信は、楽天コミュニケーションズのIP電話サービスをそのまま利用する(図2)。着信時の通話料金は無料である。050番号に着信すると、Viberのアプリが立ち上がる。Viber以外のIP電話アプリで着信することはできない。また、楽天コミュニケーションズのIP電話サービス網は、発信用には利用しない。

図2●050着信が無料なほか、Viber Out無料トライアル期間中は携帯電話や固定電話への発信も無料で使える。発信時には050番号を発信者番号として通知できる
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図2●050着信が無料なほか、Viber Out無料トライアル期間中は携帯電話や固定電話への発信も無料で使える。発信時には050番号を発信者番号として通知できる
(出所:楽天)

 携帯電話や固定電話などViber以外への発信は、Viberが用意している外線発信サービス「Viber Out」を利用する。Viber Outは、インターネット上のゲートウエイを介して電話網に発信するプリペイド型の有料サービスで、2016年8月8日からは無料で使えるトライアル(試験運用)を開始している(関連記事:Viber Media、外線発信「Viber Out」の無料トライアルを開始)。外線発信時には、新プランの050番号を発信者番号として先方に通知できる。

 Viber Outの無料トライアルの終了日は未定。無料トライアルを実施していない場合のViber Outの通話料は、8月30日12時時点の為替レートでは、固定電話あてが1分当たり3.06円(税込み)、携帯電話あてが1分当たり10.01円(税込み)。無料トライアル中のViber Out通話は10分間で通話を切断する。

 新プランの050データSIMは、従来プランのデータSIM(SMSあり)の後継に当たる(図3)。従来プランから新プランに切り替えるためには、解約と再契約が必要。価格(税別)は据え置きで、通信速度が200Kビット/秒に制限される最安価の「ベーシックプラン」が月額645円、速度制限はないが容量制限がある「3.1GBプラン」が月額1020円、「5GBプラン」が月額1570円、「10GBプラン」が月額2380円。

図3●050番号を使ってViberにユーザー登録する。050番号による発着信にはViberアプリを利用する
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図3●050番号を使ってViberにユーザー登録する。050番号による発着信にはViberアプリを利用する
(出所:楽天)
■変更履歴
Viber Outの通話料を非課税としておりましたが、税込みの誤りでした。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2016/09/16 18:20]