米Microsoftは、閉鎖予定だった中国向けポータルサイト「MSN China」を中国の事業体に売却する。米Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)によると、Microsoftは現地時間2016年8月30日までにこれを認めた。買収額などの詳細な条件については明らかにしていない。

 Microsoftは、MSN Chinaを手がけるMSN Network Communications Technology(Microsoft Online)を中国XiChuang Technology(西窓科技)が買収することで8月10日に合意した。Microsoft OnlineはMicrosoftのMSN事業と中国Shanghai Alliance Investment(上海聯和投資)が共同で立ち上げた合弁事業で、元Microsoft OnlineジェネラルマネージャーのAnderson Liu氏がXiChuang最高経営責任者(CEO)を務めている。

 MSN Chinaを巡っては、5月に閉鎖計画が伝えられていた(関連記事:Microsoft、中国向けMSNポータルを6月閉鎖へ)。MicrosoftはMSN Chinaのサービス提供を6月に終了する一方で、中国向け事業に引き続き注力すると報じられた。

 米GeekWireによると、XiChuangはLiu氏が1年前に設立したという。GeekWireが引用した中国Caixin Online(財新網)の記事では、「MSN Chinaの売却は、中国で外国企業がWebベースの事業を行うことの難しさを明示している」と報じている。

 またMicrosoftは5月に、約1500件の技術特許の譲渡やクロスライセンス契約を含む中国Xiaomi(小米科技)との合意を発表している(関連記事:MicrosoftがXiaomiに特許売却、グローバルな関係強化の一環で)。