写真1●外部ディスプレイとキーボード/マウスをつなげればWindows 10デスクトップPCのように使える
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写真2●ノートPCスタイルで使うための周辺機器「ノートドック」も用意している。ノートドックはバッテリーも内蔵する
写真2●ノートPCスタイルで使うための周辺機器「ノートドック」も用意している。ノートドックはバッテリーも内蔵する
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 日本HPは2016年8月31日、Windows 10 Mobileを搭載したスマートフォン「HP Elite x3」の販売開始日と価格を発表した。スマートフォン本体は、9月5日から7万7800円(税別、以下同)で販売する。製品のスペックなどは2016年2月に発表済み(関連記事:HPがWindows 10 Mobile「Elite x3」発表、KDDIが国内法人展開へ)。

 HP Elite x3は、Windows 10 Mobileを搭載したスマートフォンである。OSがWindows 10 Mobileであるため、外部ディスプレイやキーボード/マウスを接続することによって、Windows 10を動作させたデスクトップPCとして利用できる(写真1)。日本HPでは、こうしたPCとしての使い方を促進するための周辺機器として、HP Elite x3をつないでノートPCのように利用できる装置「ノートドック」も用意している(写真2)。

 ただし、CPUはARM互換でありx86系ではないため、独自開発の業務アプリケーションのような、x86用にコンパイルされたWindowsアプリケーションを動作させることはできない。このための対策として日本HPは、仮想デスクトップをクラウド型で提供するサービス「HP Workspace」を9月8日から提供する。HP Workspaceの価格は、1ユーザー当たり年額5万6400円から。

 HP Workspaceは、クラウド上のWindows Serverをターミナルサービス型で利用するSBC(サーバーベースドコンピューティング)型の仮想デスクトップである。HP Elite x3が標準で備えるシンクライアントソフトを介してクラウド上の仮想デスクトップに接続すれば、仮想デスクトップ上のx86アプリケーションを利用できる。社内の業務アプリケーションを仮想デスクトップにあらかじめ導入しておけば、HP Elite x3を使ってどこからでも業務を遂行できるようになる。

 「1台のデバイスだけで、色々な場所で仕事を遂行できる。このことが重要である」と、米HP バイスプレジデント モビリティ・プロダクト・マネージメント パーソナルシステムズのキース・ハーツフィールド氏はHP Elite x3の存在価値をアピールする。「どこでも仕事ができるので生産性が上がる。エンドポイントを1台にまとめられるので管理コストも減る」(キース氏)。