米IDCが現地時間2016年8月30日に公表した世界のタブレット端末市場に関する調査によると、同年の出荷台数は1億8340万台になる見通し。これにより、出荷台数の前年比成長率はマイナス11.5%と、過去最大の落ち込みになるという。ただし、タブレットの出荷台数は2018年にプラス成長に転じ、2020年には1億9400万台に達すると同社は見ている。

 IDCはタブレット市場を、「スレート型」と呼ぶ従来型端末と、着脱式キーボードが用意されている「デタッチャブル型」の2つのカテゴリーに分けて分析している。同社によると今後市場回復の鍵を握るのは後者のデタッチャブル型。これに伴い2016年に85%と推計されるスレート型の、タブレット全体に占める出荷台数比率は2020年に68%にまで低下する。また9インチ以下の出荷台数比率は2016年の55%から、2020年には40%に低下すると予測している。

 IDCのリサーチディレクター、Jean Philippe Bouchard氏によると、9インチ以下の端末は低価格化が進んでおり、メーカーは端末の販売だけでは利益を出せない状況。一方で現在は、画面サイズのより大きなタブレットやデタッチャブル型に健全な需要がある。今後は、タブレットメーカーやパソコンメーカーが製品ラインアップを拡充していくだろうと同氏は述べている。

 IDCが予測する2016年における各OSの出荷台数比率は、Androidが66.2%、iOSが22.4%、Windowsが11.3%。2020年にはAndroidが57.8%に低下、iOSは22.9%とほぼ横ばいで推移、Windowsは19.3%に拡大すると同社は予測している。

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