NTT東日本は2016年8月30日、クラウド型ロボットプラットフォームサービス「ロボコネクト」の提供を9月1日に全国で開始すると発表した(図1)。第一弾として、同サービス対応ロボットによる介護施設向けサービスが展開される(図2)。
ロボコネクトは、ロボットメーカー各社が提供するコミュニケーションロボットを利用して、会話機能やカメラ撮影機能などのアプリケーションサービスをクラウド上で提供するもの。また、ユーザー管理機能と付加アプリ利用許諾機能を用いることで、事業者が独自に開発した付加アプリケーションサービスの利用が可能となる。これにより、事業者の目的に合わせてロボットの用途を広げることができる。
ロボコネクトの対応ロボット第一弾として、ヴイストンが提供するコミュニケーションロボット「Sota」が同サービスに対応する。さらに、付加アプリ利用許諾機能を活用して、キューアンドエーが提供する付加アプリケーションサービス「Sota レク」と併せて利用することで、Sotaによる介護レクリエーションの進行補助や自動進行が可能になる。
NTT東日本では、2015年8月~11月に介護施設における課題解決に向けてロボットを利用したトライアルを実施した。特に介護レクリエーションの用途において、介護レク映像(例えばテレビ画面に映像を流して体操を行うなど)とロボットを組み合わせて提供したところ、職員の負担軽減や高齢者の積極性向上などにおいて一定の効果が確認できたという。そこで、介護事業所や利用者のニーズを踏まえて、介護レクだけなく、コミュニケーションロボットとしても機能を具備する方向で商用化を検討してきたという(図3、4)。
既に介護事業所に向けたロボットサービス導入の動きはあるが、NTT東日本ではニーズが高かった「月々のインターネット利用料を含めて1万円以下程度を実現し、低コストで導入運用できるようにしたこと」を特徴の一つに挙げる。
ロボコネクトの月額利用料(1ライセンス)は3000円(税抜、以下同)。初期費用は、契約料(1ユーザー)が800円、サーバー登録料(1ライセンス)が1000円である。Sotaの本体価格は10万円。また、Sota レク年間利用料は1万4400円である。
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