シマンテックは2016年8月30日、SSLサーバー証明書の発行サービスなどウェブホスティングにおけるセキュリティサービス「Symantec Encryption Everywhere」を発表。同日よりホスティング大手のファーストサーバ経由で提供を開始した。提供するホスティングプロバイダーは今後も増える予定だ。

 説明会の冒頭、挨拶に立ったシマンテック Website Security 営業本部 本部長の平岩 義正氏は、「日本のインターネットセキュリティレベルを底上げをする」と発言。日本のインターネットの安全性をさらに高めることへの意気込みを語った。

シマンテック Website Security 営業本部 本部長の平岩 義正氏(撮影:林 徹、以下同じ)
シマンテック Website Security 営業本部 本部長の平岩 義正氏(撮影:林 徹、以下同じ)
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シマンテックの事業は三つに分かれており、旧ベリサインの事業を受け継いだ部門が「Website Security」だ
シマンテックの事業は三つに分かれており、旧ベリサインの事業を受け継いだ部門が「Website Security」だ
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 平岩氏は続けて、日本のインターネットの状況とSSLの必要性について説明。「SSL技術は以前からあまり変わっておらず、変化の激しいインターネット業界において珍しい」と述べた。一方、ここ1~2年で通信の暗号化を必須とする流れが強まってきていると指摘した。その背景として、平岩氏は「ここ数年で何度も報道されている個人情報の漏洩事件、事故がある」と語った。「その対策のためには、基本的な暗号化のためのセキュリティ証明書をすべてのWebサイトで使っていただいてセキュリティレベルを底上げすることが大切だ。そのために、シマンテックではSymantec Encryption Everywhereにおいて、アップグレードパスを用意する」と今後の方向性を示した。

OD SSL証明書が事実上無料。啓発プロモーションも共同で実施予定

 平岩氏に続いては、シマンテック Website Security プロダクトマーケティング部 プロダクトマーケティングマネージャーの林 正人氏がSymantec Encryption Everywhereの概要と具体的な提供方法に関して説明した。シマンテックはホスティングプロバイダーを通じて同サービスを提供する。すでに欧米では提供済みだ。日本では第一号としてファーストサーバのZenlogicを経由して2016年8月30日より提供する。アップグレードパスの提供は2016年10月からとなる予定だ。